中川嘉兵衛と明治の氷
幕末期、外国人医師たちが治療用に使ったボストン氷と呼ばれる天然氷はアフリカ・喜望峰経由の大航海を経て日本に輸入されていたので大変高価なものでした。
そんな時代に中川嘉兵衛という男が氷業に夢をかけていました。
嘉兵衛は莫大な借金を作りながらも試行錯誤の末、函館五稜郭の天然氷を商品化することに成功しました。その氷はボストン氷に比べて安価で手に入れられたので全国的なブームとなり庶民にも広がりました。
しかし一大ブームを起こした天然氷も安価で氷が作れる製氷機の発達に従い衰退し始め、機械氷が急速に発展拡大していきました。
とは言え天然氷の創始者嘉兵衛は早くから機械製氷時代の到来を見越していて日本初の製氷会社を設立し、その後も変わらず氷業に従事し続けました。